HSK(漢語水平考試)を初めて受ける人に向けて、申し込みから試験当日、成績の確かめ方までの流れをまとめました。内容は、日本でHSKを実施しているHSK日本実施委員会の案内によるものです。試験日・申込期間・当日の時間割はHSKの日程のページ、受験料・級ごとの合格点・試験の構成・HSK3.0との関係はHSKとはのページにまとめています。

申し込みの流れ

国籍の制限はなく、何級からでも受けられます。合格した級をもう一度受けることもできます。筆記試験と口試(口頭試験)は独立した試験で、それぞれ希望の級を申し込みます。申し込み方法は、インターネット(マイページ)と、願書の郵送の2つです。

  1. マイページの作成:インターネットで申し込むには、マイページが必要です。マイページでは、申し込みのほか、受験票の発行、成績の閲覧、領収書の発行、本人確認証の申請、成績通知書の取得、成績報告の申請ができます。
  2. 申し込み:マイページにログインし、受験する級や自分の情報を、画面に沿って入力します。会場は都道府県で選びます。同じ都道府県に会場が2か所以上ある場合は、希望の会場を選べません。外国籍の人は、当日持っていく写真付きの身分証明書と一致する名前で登録します。
  3. 支払い:クレジットカードかコンビニで払います。クレジットカードは、カード番号などの入力でエラーが出なければ、受付が完了です。コンビニは、申し込みの時に画面に出る決済番号で、コンビニの端末から入金して初めて受付が完了します。入金の期限は、申し込みから3日以内です。期限を過ぎると申し込みは自動的に無効になり、最初からやり直します。
  4. 受付の確認:マイページで、各試験の「詳細」から確認できます。

郵送で申し込む場合は、願書(HSK受験案内)が必要です。願書は書店で買います。個別に郵送してもらうことはできません。記入した願書(写真を貼ります)と、銀行振込を証明する書類(振込明細書のコピーでもかまいません)を同封して、締切日の当日消印有効で郵送します。メール便は使えません。併願でも、願書は1枚です。

申し込みの後にできないこと

  • 受験料の返金(納めた受験料は返金できません)
  • 試験日の変更(入金後は変更できません)

試験に出られなくなっても、事前の連絡は要りません。欠席になります。受験級と試験会場の変更は、個人受験の案内には「できません」とありますが、公式のQ&Aには、入金後でも申込締切日(延長期間を除く)までならマイページで変更でき、変更手数料と、受験級の差額の支払いが必要とあります。

特別な配慮が必要な場合

障がいなどで特別な配慮を希望する人は、試験の申し込みの前に「特別配慮申請書」をHSK日本実施委員会へ出します(メールかFAXで出せます)。受験のたびに申請が必要です。申請書を出した後に、申込締切日までに試験の申し込みを済ませないと、申請は無効になります。試験当日に配慮を希望しても、対応できません。付き添いの人は、試験教室に入れません。

試験当日に持っていくもの

  • 受験票:マイページから申し込んだ人には、郵送されません。試験日の7日前から、マイページでダウンロードできます。印刷して持っていくか、会場でスマートフォンに表示して見せます。この受験票に顔写真を貼る必要はありません。郵送で申し込んだ人には、試験日の約1週間前までに受験票が郵送されます。受験票がないと、受験できません。
  • 写真付きの身分証明書:有効期限内のものに限ります。コピーや画像データ、スマートフォンの画面に表示したデジタルの証明書は使えません。使えるものとして、運転免許証、パスポート、顔写真付きの学生証・社員証・健康保険証、顔写真付きのマイナンバーカード、在留カードなどが挙げられています。顔写真のない学生証・社員証・健康保険証や、クレジットカードは使えません。
  • 筆記用具:鉛筆かシャープペンシルと、消しゴムです。鉛筆は2B以上が望ましいとされていますが、2B以外でもかまいません。ボールペンでの解答は採点されません。
  • 時計:持ち物に時計が挙がっています。携帯電話やアラームなど音の出るもの、情報端末機能付きのもの(スマートウォッチを含む)は使えません。試験中に音が出ると、失格です。

写真付きの身分証明書がない人と、受験票と身分証明書の姓名の表記が違う人は、「本人確認証」を申請します。マイページで申し込んだ人は、マイページから申請してダウンロードし、印刷して持っていきます。郵送で申し込んだ人は、試験日の前日の15時までに、メールでHSK日本実施委員会へ連絡します。本人確認証は、スマートフォンの画面では見せられません。受験票に書かれた3種類の姓名(漢字・カタカナ・アルファベット)のどれか1つが、身分証明書の姓名と一致していれば、受験できます。

受験できなくなる例

  • 姓名の表記が違う:受験票の姓名(漢字・カタカナ・アルファベットのどれか)が、身分証明書の姓名と一致しないと、受験できません。1文字違いでも同じです。
  • 遅刻した:受付を済ませて、試験開始の時刻に教室の中にいない場合は、遅刻です。遅延届を持っていても、認められません。
  • 写真付きの身分証明書を忘れた:試験が終わる時刻までに持ってくることも、試験の後で出すことも、認められません。画像をスマートフォンで見せることや、コピーを見せることもできません。
  • 試験中に携帯電話などが鳴った:アラーム音・振動音が出ると、失格です。電源が切れていても、アラームが作動することがあるので、アラームの設定も確かめるよう案内されています。
  • 席を間違えた:受験票に書かれた5桁の考生序号(受験番号)と同じ番号の席で受けます。違う席で受けると、受験が無効になる場合があります。

試験当日の流れと注意

  • 試験会場に駐車場はありません。公共交通機関で行きます。会場まで付き添いの人が一緒に来ることはできますが、試験教室に入れるのは受験者だけです。
  • 試験中に教室を出られるのは、トイレに行く時だけです。退室できる時間と、入室できる時間が決まっています。ほかの行動をすると、失格です。再入室は、監督官の案内があるまで、教室の扉の前で待ちます。採点を希望する場合は、決められた時刻に再入室して、解答用紙の回収に立ち会う必要があります。

筆記試験の流れ

  1. 試験が始まると、注意事項と試験内容の説明があります。この説明が始まってからは、原則として試験が終わるまで入退室できません。
  2. 解答用紙が配られます。試験官の指示に従って、受験票の番号などを見ながら、必要事項を書きます。
  3. 問題用紙は、指示があるまで開けません。問題用紙にも受験番号を書きます。
  4. 聞き取り試験:放送は、すべて中国語です。放送の後に、解答用紙に書く時間があります。
  5. 読解試験:終わる5分前に、一度アナウンスがあります。
  6. 作文試験:終わる5分前に、一度アナウンスがあります。繁体字を使ってもかまいませんが、設問ごとに字体をそろえます。
  7. 試験が終わると、試験官が問題用紙と解答用紙を回収します。

口試(口頭試験)の流れ

  1. 録音機器の使い方と試験内容の説明があり、「口試受験カード」に姓名・国籍・受験番号などを書きます。
  2. 姓名・国籍・受験番号についての質問が放送されるので、続けて録音します。この部分は採点に関係ありません。
  3. 問題が始まります。放送は、すべて中国語です。問題の放送は、すべての級で1回だけです。放送が終わったら、すぐに答えを録音します。

7〜9級

7〜9級は、パソコンで受ける試験です。機材は委員会が用意します。基本的なパソコンの操作(マウス、クリック、ドラッグなど)と、ピンインでの中国語入力が必要です。受験者の操作が原因の不具合について、委員会は責任を負いません。指定された休憩時間以外に、トイレなどで退室すると失格です。

ネット試験

公式のQ&Aには、「ネット試験」は別の団体が運営しているので、直接その団体に問い合わせるように、とあります。

成績の確かめ方

  • 成績は、試験日の約1か月後から、マイページか成績照会のページで確かめられます。早く知る方法はありません。
  • 成績照会のページでは、受験票に書かれた「准考証号」(Hで始まる18桁の半角英数字)と、全角で入力した姓名が必要です。准考証号は、マイページでも確かめられます。照会が始まる日は、14時以降に見られます。
  • マイページから、「成績通知書」(PDF)が無料で取れます。これはHSK日本実施委員会が発行する書類で、主催団体が発行する正式な書類ではないため、使えるかどうかは提出先に確かめるよう案内されています。
  • 「成績報告」は、主催団体(中国教育部中外語言交流合作中心)が発行する、紙の成績の証明書です。郵送を希望する人は、試験とは別に、マイページから申請します(有料)。申請できるのは、試験の申し込みが完了した後から、インターネットで成績を見られる日の7日後までです。申請した人にだけ、試験日の約2か月後を目安に郵送されます(日本国内のみ)。
  • 成績報告の再発行は、日本実施委員会ではできません。中国本部へ直接申請します。

成績の有効期間は、外国人留学生が中国の大学に入学するための証明としては、受験日から2年です。ほかの目的で中国語の能力を示す場合は、有効期限が設けられていないので、提出先に確かめます。

出典